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Ⅱ部(チャンピオンのなかのチャンピオン)
Ⅰ部では、昨年1年間の共励会・研究会・勉強会等の種雄牛の解析結果を報告しました。
その中で、最近のトレンドは枝肉の大型化での肉質良質化であり、それに沿った種雄牛選定がなされていることが明らかとなりました。
今回は、さらに掘り下げで、データーのなかでも特に大型良質(枝肉重量550kg以上、ロース芯面積80 c㎡以上)の生産者に共通する飼料給与方法について解析したので報告します。
H26.1~H27.5のインタビュー生産者のデーター比較
| 枝重(kg) | ロース芯面積(c㎡) | BMS № | 母の父が安福久(%) | |
| 日格協(H26.1-12) | 483.8 | 58.6 | 6.4 | - |
| ZMF | 536.1 | 64.6 | 7.4 | - |
| インタビュー | 549.3 | 82.8 | 11.0 | 26.7 |
| うち大型牛 | 662.0 | 95.1 | 11.5 | 40.0 |
注1)ZMF:共励会・研究会・勉強会への出品牛
注2)インタビュー:前述ZMF牛うち冨谷がインタビューを実施(市場に来場された方について、都合がつく限り可能な限り取材した。)した最優秀賞牛(チャンピオン牛)
注3)大型牛:インタビュー牛のうち枝重550kg以上、ロース芯面積80c㎡以上の牛
データをみると、対象となった大型牛は既報でも報告したとおり①血統的には母の父が「安福久」が多くなっています。そのような意味では、「安福久の飼い方」ともいえるかもしれません。
観点は、大型良質牛を仕上げるにあたって、配合飼料を高位安定的に食べさせる方法をまとめました。
(1)前期(肥育開始後3~4ヶ月間)の粗飼料
・量は最低4kg/日、多いケースでは6kg/日でした。1回で食べきれる量ではないので、3~6回に分割して給与しています(インタビュー牛全体では、最低4kg/日が最頻値となっていました)。
・粗飼料の種類は、チモシー、稲ワラでした。
(2)配合飼料のピーク時期・量
・早くて15ヶ月齢、遅くても19ヶ月齢でピークを迎え、最後までその量を維持する工夫(食い止まり対策)をしています(インタビュー牛全体では、17・18ヶ月齢が最頻値となっていました)。
・量は最低10kg/日、多い場合は12kg/日としています(インタビュー牛全体では最低8kg/日が最頻値でした)。
(3)中期以降の粗飼料(稲ワラ)の量
・最低2kg/日でした(インタビュー牛では、1.5kgが最頻値でした)。
なんだ、これだけかと思われるかもしれませんが、粗飼料をしっかり食べさせて、早めに多量の配合飼料で追い込んでいるのが特徴です。
前期での粗飼料多給は、ロース芯周りの脂肪付着過多を抑え、第一胃を拡張することで肥育後半の食い込みを促進させます。中期以降の稲ワラ多給は、配合飼料多給時に起こりがちな、ルーメンアシドーシスの発症をおさえます。結果として、配合飼料の高位安定給与となります。
粗飼料給与の意義は多様で、不足すると以下のような疾病が起こる可能性があります。




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