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(4)枝肉への影響
仮に、寒いほうの北国を想定して1月の日平均気温が0℃とし、牛舎で換気扇を稼働し風速が1.0m/sだったとします。考えられる影響は以下のとおりと考えられます。
- 体感温度は約-8℃まで下がると推定されます。
②エネルギーロス量は、配合飼料(TDN72%現物)換算では、導入時(体重300kg試算)で約1kg、出荷時(体重800kg試算)で約2kgです。要求量の2割余りと結構な量です。
③肥育後半でそれまで順調に発育してきた牛が、エネルギーロスがあると、蓄積されてきたエネルギーが消費されて、バラやカブリの筋肉は肉ジマリが悪くなります。飼料からのエネルギーが不足した場合、体温維持のため、それまで蓄積された脂肪分(サシも含む)が、消費されるからです。こうして、エネルギーロスによる脂肪消費は組織(特に脂肪組織)の緩みへとつながっていきます。春先の枝肉ではバラカブリの緩さは散見されます。

※このような牛は外見だけはわかりません。
写真1:胸腹鋸筋・広背筋・僧帽筋の肉ジマリが悪く、バラカブリが緩い状態例
3.防風・防寒対策のポイント
(1)隙間風となる風上の隙間をブルーシートなどでふさぎましょう。
(2)換気扇は基本的には稼働させないようにしましょう。
(3)換気のためには、風下の牛佇立高より上部の壁部分を部分開放しましょう。
(4)日中と夜間の温度差(日格差)は牛にストレスを与えます。昼は、開放ぎみで気温を低めに、夜間は閉鎖ぎみで気温の格差を小さくするようにしましょう。
(5)敷料をこまめに交換して腹部を冷やさないようにしましょう。敷料中の水分による体熱散逸を抑えるようにします。
(6)山間部では水槽・ウオーターカップの凍結に注意しましょう。飲水ができなくなると、飼料摂取量が減少するだけでなく、消化障害や尿石症の疾病が発生しやすくなります。注)尿石症となるのは飲水量減少の場合だけでなく、中長期的なビタミンA不足である場合も少なくありません。



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