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冨谷 尚博
1.はじめに
去勢牛と比較して素牛価格が安く、牝牛は調達はしやすいので、高い去勢を調達できず、とりあえず雌牛を調達してしまった。同じ牛房で去勢・牝の混合肥育をしていたら、両者とも成績がいまひとつだった、という苦い経験はありませんか。セリ市場後の枝肉講評で、質問を受けることがありので、飼い方の違いをまとめてみました。
2.体質の違い
(1)去勢は、筋肉がつきやすく、脂肪が付きづらい。
(2)牝は筋肉がつきづらく、脂肪(皮下脂、筋間脂、カミ脂等)が付きやすい。
これらは、主にホルモンの影響です。
3.飼い方目標の違い
(1)去勢は、筋肉を大きくした後、ロース芯と芯周囲筋の脂肪交雑を集中的に入れるようにします。
(2)牝は、無駄脂を付けないように筋肉・枝重を大きくするようにします。
4.去勢・牝の戦略例
(1)脂肪のつきやすい牝
ア.肥育前期に①たん白質補給として大豆粕を300g/日(便が柔らかい場合は減量、配合飼料給与量のうち数)を5~8ヶ月間給与します。去勢はロース芯・僧帽筋が小さい場合、同様の給与をします。②同時期の1日あたり配合飼料を去勢より少な目に与えます。(別表)
イ.配合飼料給与のピーク時期は、去勢の17~18ヶ月齢に対し、19~20ヶ月齢に遅らせます。
ウ.配合飼料ピーク以降の1日あたり給与量は、去勢より0.5~1.0kg少なくします。
(2)脂肪より筋肉がつきやすい去勢
ア.肥育前期の配合飼料は牝より0.5~1.0kg/日多くします。ただし、そのことにより粗飼料を減らすことはしません。減らすとピーク以降食いこめなくなります。たん白質は、ロース芯・僧帽筋が小さい場合、牝と同様の大豆粕を給与します。
イ.配合飼料ピーク以降時期は牝より早めの17~18ヶ月齢とし、ピーク以降の1日あたり給与量は、牝より0.5~1.0kg多くします。



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