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イ.ルーメンアシドーシス
- 配合飼料の摂取量が低下します。目安として1日量の平均より500g以上減ったら、その他要因(暑熱高温、飼料中のカビ、敷料交換直後、飲水の汚染・不足、飼料給与量不足、発熱・感染症発症等)の影響がないかどうか総合的にチェックします。
- 牛は、粗飼料不足の場合、自発的に粗飼料を食べ込む傾向があります。そのことを、チェックするには、毎日定量給与し、朝方飼槽の飼料の残り具合を観察するようにしましょう。飼槽に常に飼料が満杯にあるような不断給与方式は、細かな飼料摂取状況チェックできないばかりでなく、飼槽の底にある飼料が古くなったり腐敗したりする可能性もあります。
- 糞便の色、固さをチェックしましょう。朝夕の給餌時にチェックすると効率的です。ルーメンアシドーシスになると、繊維分解菌等ルーメン微生物が減少し、消化率が落ちて軟便・下痢になりがちです。尻付近が汚れていないか、牛床の糞の固さはどうかチェックしましょう。ルーメンアシドーシスが進行して肝炎になると、通常は橙黄色の糞便が胆汁量不足で灰色になったりします。
3.対応策
(1)ビタミンA補給
ア.基本的な考え方
(ア)脂肪交雑を入れるためのビタミンAコントロール方法と関連させながら、対応する必要があります。
(イ)一般的な事例として、生後18〜24ヶ月齢は、血液中ビタミンAの下限を30IU/㎗、25ヶ月齢以降は、50IU/㎗以上があります5)。前者は肝細胞から脂肪細胞への分化期、後者は脂肪細胞成長(脂肪細胞中の脂肪顆粒への脂肪蓄積期)とされています。
イ.具体的事例
(ア)強肝剤肝臓投与とセットにすると、効果的です。なぜなら、肝機能が低下すると、ビタミンAが肝臓に蓄積されにくくなるので、ビタミンAを補給していてもビタミンA欠乏症(ズル、シコリ、膀胱炎、尿石症等)が起きることがあり、強肝剤なしのビタミンAのみの投与は要注意です。
強肝剤は、肝臓にストレスがかかる16〜18ヶ月齢(ビタミンA欠乏ストレス)、24〜26ヶ月齢(ルーメンアシドーシス由来エンドトキシン解毒ストレス)の投与が推奨されます6)。
(投与事例):ウルソ10%製剤25g/日×3日、ミル肝50~150g×3日間。
肝臓はヒトの場合も、「モノ言わぬ臓器」と呼ばれ、多少の炎症が起きても、外貌等臨床症状(足腫れ、食低下等)出ずに、枝肉にはズル・シコリとして影響がでていることが、生産者インタビューで多く聞かれます。そのため、一定のステージに全頭投与を推奨します。
- ビタミンA補給は血中濃度値等を先の簡易検査で確認しながら①18〜24ヶ月齢は、低用量を、25ヶ月齢以上はやや多めに投与するようにします。また、夏場前後の暑熱は、ビタミンA消費を促進するので、やや多めに、あるいは、頻度を多めにするようにします。
(ビタミンA投与事例-共励会チャンピオンからのヒアリング)
18~24ヶ月齢は5~20万IU/月、25ヶ月齢以降は50万IU/隔月



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