枝肉の見方について(原因をさぐる)

枝肉見方・品質改善

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○栄養生理学的には、筋肉のサイズや光沢テリの発達順序は、おおよそ胸腹鋸筋⇒ロース芯⇒広背筋⇒僧帽筋ではないかと考えらます。和牛では、1018ヶ月齢ごろが胸腹鋸筋、1824ヶ月齢ごろがロース芯、2025ヶ月齢ごろが広背筋、2230ヶ月齢ごろが僧帽筋ではないかと考えられます。一方、広背筋・僧帽筋は外部環境や栄養障害のストレスを受けやすいので、光沢テリ・肉ジマリの状況でその程度を推し量ることができます。

注)発達順位は、試験結果によるものでありません。冷蔵庫で毎日100体以上の枝肉を評価しながら、生産者に「いつ頃発育障害・栄養障害があったか」を確認して、帰納法的に推定したものです。

.皮下脂肪と筋間脂肪・カミの状況を見ます

 ○筋間脂肪はロース芯と胸腹鋸筋の間の脂肪を指し、カミ(脂)はロース芯と僧帽筋の脂を指し、皮下脂肪は腸肋筋(上図の⑩)の延長線上の広背筋上の背脂肪を指します。何れも多いと、歩留まりが悪くなり、無駄な部分が多くなり買参人からは嫌らわれことが多いようです

日格協格付でも、歩留り等級を計算する際に、皮下脂肪は厚いほど、筋間脂肪・カミ脂が多くてロース芯面積やバラ厚が小さいほど、歩留り等級が悪くなります(ABC

○過肥の素牛で飼い直しが不充分であったり、肥育期間中に一時的にバカ食いした肉牛は、こうした無駄な脂肪多い枝肉になることが多いようです。

注)飼い直し:肥育開始3ヶ月間前後に配合飼料給与量を抑え、粗飼料(乾草、稲ワラ等)を主体に飼うこと。無駄脂をそぎ落とし、第一胃容積を拡張する効果があるとされています。

○逆に、背脂肪や僧帽筋背脂肪(カブリ脂)が薄すぎると、筋肉内脂肪含量が低い場合には、と畜後の冷却過程でドリップを生じたり筋肉面が陥没したりすることがあります(コールドショートニング)。背脂・カブリ脂が薄くても、広背筋や僧帽筋内の脂肪含量が充実していれば、コールドショートニングは殆ど発生しません。

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