枝肉の見方について(原因をさぐる)

枝肉見方・品質改善

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4.異常肉

 (1)一般的な変化

枝肉肩切後、空気中の酸素に触れると「鮮紅色」への変化がおきますが、正確には筋肉での乳酸産生によるpH低下が条件となります。その理由は、低pHはタンパク質の白濁化を招き、このことが肉の表面の反射率を高め鮮やかな色調となります。逆に白濁せずに透明性が高いと、反射率が低く(透過率が高い)、やや暗い色となります。

(2)PSE(むれ肉)

.PSEpale(淡泊)soft(柔らかくしまりがない)exudative(ドリップが多い)の略です。むれ肉・フケ肉と同義語です。腿肉の深部は冷却が遅いので、冷却が不十分となります。高い温度で解糖が促進され乳酸産生となるため、肉が冷却される前に低pH(約5.5となり(冷却遅延)起こるとされています。低pHの肉は、たん白質の溶解性が低下するため白濁して明度が高くなります。しかも、冷却が遅延することで溶解性が促進されるとともに、保水性が低下し(ドリップが多い)、異常に鮮やかなむれ肉の異常肉色となります。最初は鮮やかでも「メト型」の割合が多くなっています。

なお、冷却がスムーズに行われる場合は、たん白質の溶解性の低下や保水性がそれほど低下しません。

  イ.異臭

むれ肉の時間的延長線上に可能性があるのは異臭です。

(ア)異臭は枝肉内部でバクテリア(腸内細菌由来クロストリジウム)の繁殖によって、不快臭(スカトール等、糞便臭)が発生するとされています。

(イ)バクテリアの繁殖は、と畜後の冷却速度が遅い場合に発生します。それは、枝肉に充分冷風が当たらなかったり、冷えづらいモモの筋肉が太かったり、さらにその部位の皮下脂肪が厚かったりすると可能性が高くなります。

(ウ)一方、クロストリジウムは血液・リンパ液によって腸から枝肉へ侵入することは「ストレス」によって加速されます。

たとえば、①出荷前の超ビタミンA欠乏、②感染性疾患・打撲等による炎症による発熱、③出荷前の長時間絶食、④輸送搬入の疲労などである。

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