肥育牛の肝臓廃棄について

枝肉見方・品質改善

Views: 1047

一方、肝炎多発を抑えられた生産者に聞くと

「発生してからでは遅い気がする。今まで20ケ月齢ぐらいで判断していた投与を、4〜5ケ月早めて、前頭に対し予防的に投与したら、劇的にBMSも安定するようになった気がする」ということも共励会のチャンピオンから聞くことが多い発言です。

補足)ビタミンA欠乏で起きる肝炎の影響

肝炎の結果、「エネルギー・たん白質等の代謝」をつかさどる肝実質細胞や「ビタミンAを貯蔵」する星細胞(伊藤細胞)がダメージ(炎症、壊死等)を受けます。そのため、エネルギー代謝効率の低下、たん白質代謝効率の低下、解毒機能の低下だけでなく、ビタミンA貯蔵能の低下からのさらなる低ビタミンA血症が起きます。つまり、肝炎になると、本来ならば少量のビタミンA投与で血中ビタミンA濃度の回復がはかれる場合でも、適量とされている量を超過して投与しないと回復しないこともあるということです。血中ビタミンA濃度コントロールで脂肪交雑を入れていく上で、大きな障害となります(低ビタミンA血症は、単にビタミンAの投与量が不足していたとは限らないということです。)

  • 肥育中期のビタミンAの長期欠乏対策
  • 肥育中期以降は、血液検査や懐中電灯での瞳孔照射簡易検査等の活用により、極端に血中ビタミンAが低下(最低値指標 去勢:30IU/dℓ、雌:15IU/dℓ)しないようにしましょう。低下牛を発見した場合は、速やかにビタミンAを適量投与しましょう。
  • 脂肪細胞の分化が終了し、脂肪細胞肥大を開始させる25ヶ月齢からは、ズル・シコリの発生を軽減させるためにも、積極的にビタミンAを投与しましょう(例:600kg体重×40IU/日×30日≒70万IU/月)。

(2)ルーメンアシドーシス(胸焼け)

ア. 配合飼料を給与する前に,粗飼料を食べさせて第一胃の上部にマットを作っておきましょう。また、肥育の中盤以降でも粗飼料は、1.5kg以上給与しましょう。マットは配合飼料が微生物に接触する速度をゆっくりとさせてくれます。粗飼料を食べるときに,多量の唾液を一緒に飲み込みます。唾液は酸性に傾くのを和らげる作用があります(緩衝作用)。

イ. 反芻回数、咀嚼時間、ルーメン運動およびルーメン発酵を適切に維持するために十分な清水を給与しましょう。

ウ. 配合飼料給与量のピークを過ぎたら、月に何度か、配合飼料の半日切りをしましょう。

 例)毎週日曜日

朝方は(配合飼料半日分)+(粗飼料半日分)とします。午後からは、粗飼料のみ給与しますが、通常より多めにします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました