肥育における発酵飼料の活用について

肥育管理

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                                  冨谷 尚博

1.発酵飼料が向いている農場

粗飼料を給与する技術が低いため結果として,胃袋の拡張の不全やルーメンアシドーシスの発生を起こして肥育用配合飼料の摂取不足を起こしやすい農場やこの結果,肉質や枝重が伸び悩んでいる農家に適しています。

年間通じて一定の品質の粗飼料(良質ワラなど)手当てできないため,前述の課題が起き易い農場に適しています。

2.発酵飼料が不向きな農場

ア.粗飼料給与も含めた飼料給与技術が優れた農場

イ.一定の品質の粗飼料が手当て可能な農場

3.発酵飼料のコンセプト

ア.枝重を大きくして売上改善するには,配合飼料と粗飼料をバランスよく多量に摂取させるために第一胃を大きくする必要があります。

イ.そのためには,育成期から肥育前期にかけての腹づくりが重要なポイントとなる。すなわち,良質で適度に粗剛性をもった粗飼料をバランスよく多量に摂取させなければなりません。

ウ.ところが,地域によっては一定の品質の粗飼料の手当が難しい場合もあります。そのような場合は,多量に粗飼料を摂取させることはかなりの手間がかかることが想定されます。(発酵飼料は味付け以外にも第一胃の恒常性保持との効能もあるとされています)

エ.そこで,品質が良質でなくても発酵飼料で味付けしてダマシダマシ摂取させる事例があるります。

4.発酵飼料使用上の注意

ア.酸味・酸味臭がきついため1週間ぐらいかけて馴致することが必要です。

イ.酸を含有するため金属の飼槽や給似餌車・給餌器具を腐食させる恐れがあります

ウ.ビール粕・ウイスキー粕などの製造粕・糟糠類を主体としているため,一般的に飼料成分はたん白質が高くTDNが低い傾向にあるので,前半の胃袋拡張・赤肉生産は栄養的に充足するが,後半の脂肪蓄積には不向きです。

エ.このため,雌は良い事例が多いが,去勢ではサシ不充分な事例が多いです。後者では,トウモロコシや大麦を添加することが少なくありません。

オ.一方で,牛が発酵飼料に慣れると,ヤミツキになり少なくしたとたん飼料摂取量が低下して失敗する事例もあり,給与体系は工夫が必要です。

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