Views: 466
過去のコンテンツに加筆して、定期的にシリーズとしてアップする予定です。
枝肉単価
1.肥育農家のニーズ
肥育農家は、素牛を購買する場合、肥育牛がセリ市場などで高く売れることを期待して、選畜します。高く売れる枝肉とは、当たり前ですが売上単価が高く、枝肉重量が充分多いものとなります。
枝肉単価は、(公社)日本食肉格付協会(以下日格)が定めた枝肉取引規格にもとづいた格付内容を主体に価格が形成されます(格付項目以外の影響については後述)。
2.取引規格
取引規格の主な項目は、①歩留等級、②肉質等級、③瑕疵です。
(1)歩留等級
この場合の歩留とは、枝肉に対する部分肉の割合を示すものです。枝肉は、生体をと畜後、はく皮(皮をむく)し、頭部・前肢・後肢・尾を切断し、内臓を除去して脊柱に沿って2分割したものです。部分肉は、枝肉からさらに、骨、腎脂肪や余分な脂、スジ(腱など固く筋張った部位)、リンパ節などを除去した13部位の筋肉主体のものです。
歩留等級は 歩留基準値をもとにA,B,Cの3段階に分けられています。(A:72%以上、B:69%以上72%未満、C:69%未満)
歩留基準値は、以下の回帰式によって求められます。
歩留基準値(%)=67.37+[0.130×ロース芯面積(㎠)]
+[0.667×「バラ」の厚さ(cm)]
-[0.025×冷と体重量(半丸枝肉)(kg)]
-[0.896×皮下脂肪の厚さ(cm)]
※ただし、肉用種枝肉の場合には2.049を加算して歩留基準値とするものとします。
なお、歩留基準値の加算対象となる肉用種とは、黒毛和種、褐毛和種、日本短角種及び無角和種の4品種、並びにこの4品種間の交雑牛とされています。
上の回帰式からわかること(☚重要)
①歩留基準値を高くすることは可食(筋肉)部分を増やすことである。
②筋肉であるロース芯面積やバラ厚のサイズを大きくすると歩留値が高くなる。
③むやみに枝重を増やすと、骨量や脂肪量が増えて、歩留値が低くなる。
※冨谷注)枝肉重量を大きくして歩留等級が格落ちする例は極めて少ないです。むしろ、発育不良で枝重が小さいものは、ロース芯面積が細く、バラ厚が薄く歩留等級が格落ちするケースをたまに見かけます。
④皮下脂肪が厚いと、不可食部位が多くなり、歩留値が低くなる。
⑤乳用種(乳用種去勢牛、同牝牛)は、品種として骨量が多いので歩留基準値の加算値2.049がない。


コメント